◇常滑焼の伝統工芸 藻掛け釉
素地へ、アマモ(こあまも、こあじも、とも言う)を 巻き付け、焼成すると、アマモに含まれた塩分が、素 地に触れた部分だけ火色を呈させるという。 常滑のように海に面した焼き物産地のみに見られる、 素朴なうちにも味わい深い伝統的手法の一つで、常滑 の陶工、二代伊奈長三(天明元年、1781〜安政4年、 1857)が天保年間に創始したとされている。 アマモとは海草の一種で、アマモのような海草や海藻 の周辺は、小魚やえび等多くの生き物の餌場であり、 外敵からも身を守るゆりかごのような物である。 この技法のポイントは、素地への巻き方で、灰が素地 へ付着する温度まで下に落ちないように縛り付けてお くのに、工夫が要る。 三代 片山白山 |
古格(こかく)と古色(こしょく) 釉薬と素地の収縮差から生じた”ひび”を ”貫入”と呼びます。 そこに茶が染み入り、茶碗が育ちます。 左から右へかけて使い込んだもの。 |
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貫入3種 | ||
白泥の茶器 | 左から右へ育ったもの(焙じ茶用) | |
外側と内側で違いがわかる(煎茶用) | 緑泥では、藻が赤茶色に変化 | |
陶土により、藻が水色に見える | 拡大したもの | |
陶土により、オレンジ色に見える | 藻掛け急須 比較 長年、急須に茶を掛け続けると『古色』に育ち 『古格』が現れる |