茶葉は匂いが移り易い事は御存知だろうが、昔は「茶は一里
(約4km)先の夕餉(ゆうげ)の支度の匂いを盗む」と云われ
た。民家が近くに在ってはならなかった。
肥料についても「牛糞を使えば、その茶葉は獣臭く、魚粉な
ら魚臭く、鶏糞を使うなら茶葉は鳥臭くなる」そうだ。肥料は
植物由来が良いらしい。無農薬や有機という次元では無い。
現在は窒素肥料の過剰施肥に因る茶園近隣の環境破壊が問題
となっている。理由は品評会において好成績の茶葉に窒素成分
が多かったところから農家の窒素信仰が始まった。
特に玉露で有名な福岡県の八女(やめ)などの茶園近くでは、湖
沼に生物が居なくなり河川の魚が大量に浮いた。近隣では井戸
水を飲んで舌が痺れたなどの報告がある。だから、山の向こう
を浮遊する放射性物質を取り込む。紙上の事件は当然とも言え
る。
先述の通り、本来の茶樹は清らかな山野の空気をたっぷりと
吸い込み、岩盤に根をめり込ませて豊富なミネラルを吸い上げ |
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